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【全てのダンサー必見?】EUで人気のバレエピアニスト・グレコの音楽ワークショップ


皆さんこんにちは。

今日は、先日衝撃を受けたイタリア人のバレエピアニストマッシミリアーノ・グレコさんの音楽ワークショップについて書こうと思います。


彼は、モンテカルロバレエ団、プリンセスグレースバレエアカデミーのチーフピアニストでもあり、ヨーロッパの人気バレエ・ピアニスト!日本でも彼のCDをレッスンに愛用している方も少なくないようです。


私が受けられたのは1日のみでしたが、沢山の素晴らしい学びがあったので、ダンサーの視点で、エッセンスを幾つか抜粋したいと思います。



★音楽家(ピアニスト)とダンサーはもっと互いに近づくべきである

彼はワークショップを通して、音楽家とダンサーの関係性について、様々な視点から意見を述べてくれましたが、繰り返し、「音楽家とダンサーはお互いのことをもっと勉強するべきだ」というのを仰っていました。



彼はピアノを弾きながら、驚くほどダンサーの動きを良く見ているそうです。その際に、アーティストであるべきダンサーが、時にgymnasticに見える・・・と。音楽家から見てダンサーが音を表現していないように見えるのは、とても悲しいことですね。



★ダンサーはいつでもアーティスティックに、音楽と一緒にあるべき。

ダンサーの場合、プロとして「自分の身体のコントロール」を行うことは勿論なのだが、それと同時に「音楽を聴くこと」を忘れてはいけない。身体→音→身体→音といった感じで、細かく自分の意識を変化させていく練習方法が良いのでは?と仰っていました。


彼は忙しいお仕事の合間にも、「月に1冊、必ずバレエに関する本を読む」と決めているそうです。そうすることで、自分からもダンサーに近付く努力をされている。「ダンサーも月に1冊は音楽の本を読んで、音楽家に近づいて見るのはいかがですか?」と、素晴らしい提案を下さいました。お互いに知識レベルを上げて、歩み寄ることができれば、それは素晴らしいことだと。


会場には、沢山のバレエ講師やダンサーがおりましたので、そんな皆さんに、三大バレエから始まり、バレエの作品に関するクイズを色々と出してくださいましたが、その作品が生まれた経緯や、当時のプリマバレリーナのエピソード等、様々なことを教えて下さいました。




特に「海賊」という作品の音楽が複雑な経緯をたどっている、という話はとても興味深かったです。プリマバレリーナが変わるのと連動するように、新たな音楽家が、彼女のために新たな音楽を書きおろす。結果的に当時アドルフ・アダンが作った作品から何曲も追加されて、現在の形に繋がったそうです。


当たり前のことのようですが、音楽あっての作品、音楽あってのダンス。

こういうエピソードを聞くと、古典で慣れ親しまれている作品も、改めて音楽家とダンサーのコミュニケーションがあってこそ作品が作られていったのだと、実感することができます。


★what do you think about music??

グレコは、バレエ講師として指導する際に、「生徒さん達にこんな質問を投げかけて見るのはいかがですか?」と仰っていました。ともすると聞き流してしまう音楽を、きちんと自分の中で捉えて、感じてもらう。時にはしっかりとレッスンの中で音に対する時間をとってみる。とても重要なことだと、強く共感しました。


★preparationはbefore the music

バレエには毎回プレパレーションできる前奏の時間があるのですが、音を聞いてから身体を準備するのでは遅い、と彼は言っていました。身体も心も、音が鳴る前に作る。そうすることで、もっと効果的に音楽を聴けると。


★音楽的な拍子とバレエトレーニング

2/4, 3/4, 4/4, 6/8, 9/8, 12/8・・・。バレエ上で、どのトレーニングの際にどの拍子を使うことが多いか、彼の演奏も聞きながら体感する経験ができたのは非常に大きかったです。基本ルールとして、「タンジュは2/4を用いることが多い、でも4/4でもできます」とか、「グランバットマンは大体4/4だよね!」とか。。。「だけど、拍子を変えてこんな感じにもできますよね」と演奏を見せてくれたり、、、彼の音楽に対するボキャブラリーの多さにただただ感動するばかりでした。



彼はバレエピアニストの皆様に向けて「Don't have to reduce your technique」とも伝えていました。「use your personality for ballet class,too」



つまり、型にはまった、「プリエはこんな感じ」「タンジュはこんな感じ」という簡単な音楽のイメージに則らなくて良い、せっかくの自分のテクニックをもっと活用していいんだよと。「こんな風にも弾けるよ」と、たくさんのバリエーションを見せてくださいました。


★Incredible!!! グレコによるミニコンサート!!

そんな彼の想い、言葉を全て凝縮していたのが、最後に行われたミニコンサート。


ただただ、素晴らしかったです。。。。それしか言えない。。。

エモーショナルでドラマチック、鍵盤の上で自由自在に広がっていく彼の世界観には、聞いていたオーディエンス全員で感動していました!!本当に素晴らしかったです!!


今は殆ど弾きませんが、ピアノも経験している自分としては、大変満たされる、優雅な時間でした。やっぱり音楽が好きだし、もっと自分も音楽と近づきたいなぁと強く思うことができました。


バレエだけでなく、他のジャンルでも良いダンサーの身体はまるで楽器のようですが、少しでもそうなれるように、音楽を愛して、音楽家をリスペクトして、これからも活動を続けていきたいと思えました!!


Thank you so much!! Greco!!

Hope to see you very soon.....

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