今回はMPという組織のユニークなところをお話できればと思います。
MPは英語劇団体ではありますが、「英語が好きで参加する方」「ミュージカルが好きで参加する方」「多くの学生と何かを創りたいと思って参加する方」…など動機は様々です。
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「ダンスも歌も未経験」という子もいれば、「将来はプロの女優になりたい」と思って昔からお稽古してきた子もいると思います。様々な動機で関わる人がいるという、多様性を重視する環境は、私がこのプロジェクトにジョインした理由のひとつのでもあります。
スキルのあるプロ同士で創る舞台はもちろんクオリティを伴うし、刺激的です。でもそれと同じくらいに、全くの未経験の子が貪欲に成長する姿、思いもよらない新しいアイディアを提案してくれる姿は、なんとも感動的なのです。
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この現場では、英語力、演技力、コミュニケーション力…様々な要素が求められますが、会社などの組織と同様に、「新人しかできないこと」が必ずあると思うのです。未経験だからこそ持っているフレッシュなパワー!!自分ができることを信じ抜いて、やり続ければ、きっとすごいことになりますよね。
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もう一つのユニークな点が、MPは「舞台を創り上げる上でのすべてのスタッフセクションを学生が担当する」という点。
Setting & Property / 舞台装置・道具担当
Make-up & Costume / 衣装・メイク担当
Lighting / 照明担当
Sound / 音響担当
Musician / ミュージシャン ・・・
今回はThe Wizという、オズの魔法使いが原作のミュージカルを上演するのですが、例えばSetting & Property の担当だったら、大道具や小道具をどう作るかという観点で台本を読んでみたり。Lightningの担当だったら、キャストが稽古しているのを見学して照明のイメージ想像を膨らませて、提案してみたり…。それぞれの役ごとに衣装・メイクの担当がいて、デザイン、素材選びなど、全て学生が頑張って作っています!!
ライブミュージシャンも全て学生が担当。音楽経験の豊富な子もいれば、担当する楽器を初めて練習する人もいるそうです。率直にすごい!!
各セクションでベースが出来たら演出家や振付師、音楽監督、舞台監督とイメージを擦り合わせて、この衣装だとそのキャラクターの雰囲気は出せるのか?この照明と曲のメッセージは合っているか?劇中に必要な効果音は何か?大道具を舞台上でどう使ったらこの世界観を表現できるのか?などコミュニケーションをとる。
もちろん、予算の限られたプロジェクトなので、商業舞台と同じ規模ではできませんが、そこは学生の強み!予算内でどう工夫するのか、面白いアイディアがたくさんあって、頭が下がります。
社会人以降は学生に比べたら割とお金で解決!みたいな思考になりがちなので、新鮮だし、なんか なるほどーの連続というか笑。
キャストの裏側でも全員が参加して舞台を作っている、というのが何より素晴らしいですよね!私も幼い頃から沢山のイベントや舞台に出てきましたが、裏方をきちんと学ぶことはまだ出来ていません。でも、今は物凄く興味もあります。こうやって学生の内からスタッフ業を学べるのはとても素晴らしい環境だと思います。私も修行させてもらいたい笑
各セクションがスムーズに仕事ができるよう、それぞれのグループにはMP現場の経験豊富な学生スタッフ(ヘッズ)と、プロの社会人がアドバイザーとしてついています。これは素敵な制度ですね。
③では、この舞台に関わるヘッズ(学生の経験者)とプロのスタッフを紹介していきますね!
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